廣福禅寺の七不思議


 世界各地や日本国内の各地で、『〇〇の七不思議』という事を耳にする事がありますが、廣福禅寺にも小さいながら無理矢理とはいえ、『七不思議』と言えるものがあります。
 廣福禅寺にいらした際は、『廣福禅寺の七不思議』を巡ってみてはいかがですか。


1. 三代目のご本尊 “聖観世音菩薩” の不思議

 現在の廣福寺のご本様尊は「聖観世音菩薩坐像」で、天保時代に現本堂が建立された際に奉られた仏像ですが、秘仏として常に扉が閉まった廟のなかに鎮座されています。
 近年では平成16年の現住職の晋山式に併せ、安座以来160年を経て御開帳法要を厳修し、檀信徒の皆様の前にお姿を現しました。
 一つ目の七不思議は、その開帳法要の際に新たに発見された、廣福寺のなかで最も不思議な光景です。
 御開帳法要に際し、事前に本尊様を確認する必要があった為、掃除を兼ねて扉を開けたところ、金色の観音座像を目にして安堵しましたが、観音様の足元の台座がずれている事に気付き、本尊様に触れたところ本尊様自体が動き、座像が外れる事を確認し、恐る恐る坐像を外すと、新たな仏像が。
 一般的に著名な仏像には御体内仏や経典が納められている事を聞いていますが、新たな仏像は西洋的なお姿で、現在の廣福寺の本尊様はこの新たな仏像を隠す為のものではないかとの疑念を強く持っています。
 はたして、この新たな仏像が示す意図は何か・・・全くの謎です。
いずれにしても次回の御開帳は、新命和尚の晋山式に合わせて執り行う予定ですので、その際に新たな発見があるかもしれませんね。


2. 観音堂の “十一面観世音菩薩” の不思議

 廣福寺観音堂のご本尊「十一面観世音菩薩」は、真言密教時代に奉られた当山二代目の御本尊で、江戸時代末期まで約400年もの間、廣福寺の御本尊様として深く信仰を集めました。
現在の観音堂は、天保13年(1842年)の建築で、この地域では最も古い建造物で、明治の初めに観音堂が現在の廣福寺の境内に移築された事により、天台密教時代の御本尊様「薬師如来」と、真言密教の祖である「弘法大師」と共に合祀され、観音堂開運三尊仏の御本尊様として信仰されています。
 ただ、不思議な事に観音堂に祀られている仏像は、「十一面観音菩薩」ではなく、現在の廣福寺の御本尊様と同じ「聖観世音菩薩」であり、地域の伝承はもちろん、廣福寺に関わる書物にも記載が一切ありません。
 但し、日常のお参りは「十一面観世音菩薩」として御供養し、毎年10月第一日曜日には大祭を執り行っています。
 何とも不思議な事ですが、長い歴史の中で、仏像がすり替わったのか、当初から「聖観世音菩薩」であったのかは現在では全く謎なのです。
 なお、以前観音堂が建っていた場所は、十一面という地名が残っています。


3. 観音堂の “弘法大師” の不思議

 当山の観音堂には三体の仏像が祀られており、正面左側には東三河四群四番弘法大師霊場として「弘法大師像」が鎮座されています。
 しかし不思議な事に、廣福寺では弘法大師ではなく、「黄金大師」として祀られています。
像自体は黄金色でもなく、なぜ「黄金大師」なのか、この事は大きな謎で、廣福寺の過去の文献には記載がなく、言い伝えもないのです。


4. 廣福寺境内地は “古代遺跡” の不思議

 廣福寺の境内地は、石巻山西の小高い丘陵地に位置し、境内地の南から西にかけては田園風景が広がり、西には豊川市の南部地区を望む事ができます。また、北西には本宮山が望める大変見晴らしの良い場所に位置しています。
 そしてなんと、境内地の地下には今から約2,500年前の縄文期晩期~弥生期早期の遺跡、「石神遺跡」が埋まっており、境内地を2m以上掘れば遺跡が現れるといわれています。
残念ながら寺の伽藍が建っている為、地下を掘る事は出来ませんが、なんともミステリアスな場所といえます。
 大雨が降った際、本堂前の庭はすぐに水が溜まり、大池となりますが、雨が上がれば水はたちまち地面に吸収される大変水はけの良い場所です。これも地下に遺跡が埋まっている事が要因だと思うのですが?


5. 本尊様前の “ミニ薬師如来” の不思議

 廣福寺本堂の、本尊様の前に小さなお薬師様をお祀りしているのをご存知でしょうか?
 この小さなお薬師様は、体長約10cm程の立像で、お顔は何かに削られておりはっきりしていませんが、古くから本堂に安置されていたものと思われます。
 このお薬師様は、何とも不思議な事なのですが、時が経つのにつれて回転していくのです。
一晩で真横を向く事もありますし、日数をかけて徐々に回転して行く事もあります。
 最初は台座が安定してなく、振動で回転するのではないかと思いましたが、一晩で真横を向くような振動は考えられません。何故なら、お薬師の真前にお供えしている浄水は、常に満杯にしていますので、強い振動があれば、こぼれてしまうからです。


6. 境内地に “二つの神社” がある不思議

 廣福寺の境内地に、二つの神社があるのをご存知ですか? 神社といっても鳥居があるわけではありません。
一つは山門の東隣に「忠魂碑」「行者堂・庚申堂」と共にお祀りされている「秋葉堂」です。
 この「秋葉堂」は、遠州の秋葉山大権現の分霊をお祀りしている祠で、神ヶ谷地区の火防の神様として崇拝し、毎年12月の第一日曜日に、神ヶ谷三町の自治会主催で大祭を執り行っています。
 この「秋葉堂」は、明治5年に政令された、神仏昆淆禁制により廣福寺境内に合祈されたものです。
 もう一つは、山門を入りすぐ右側に建っている「白山鎮守堂」です。
この「鎮守堂」は、加賀の白山様の御分霊である「白山竜王妙理大権現」をお祀りしており、廣福寺の創建当時からのお寺の守護鎮守として、大切にお祀りしています。
 現在の建物は、昭和34年の伊勢湾台風のおり庫裏玄関前にあった大木広葉杉が倒木した為、それを板に柱にして建てられたもので、この地区では大変貴重な材料が使用されたお堂です。
毎年2月の最終日曜日に、寺役員が中心となりご供養しており、3年に一度、加賀の白山神社にお札を受けに行き、大祭を執り行っています。


7. 幸せの塔の “金魚” の不思議

 お寺にいらした際に、永代供養塔「幸せの塔」のシンボル“布袋さん”の足元の水場に泳ぐ金魚を目にした事があると思います。
 この金魚は、毎年7月に開催している「布袋さん祭り」のミニ縁日‘金魚すくい’で残ったマメ金魚を放流しているものですが、わずか1年たらずで大きく成長します。
 金魚の世話は毎朝の餌やりのみ、水の入れ替えも行っていません。なによりも驚くことは、カラス等の鳥類やお寺に住み着いている猫にも食べられないのです。
 時たま、猫が水場の水を飲んでいるのを目にしますが、金魚はその横で悠々と泳いでいます・・・何とも不思議な光景です。

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